6/11(土)は午後から行われる伊豆大島トライアスロンに参加すべく、竹芝桟橋にチームの仲間で集合して、ジェットフォイル船にて岡田港を目指していた。
大島トラは、東京から朝出発して昼からレース、夜は現地でパーティー、そして民宿に宿泊して、翌日は大島一周サイクリングという濃い楽しみ方が可能な大会で、オッティモチームはほぼ毎年参加している。僕は今年からの参加で楽しみにしていた大会のひとつ。
しかし、朝からあいにくの大雨、そして大島周辺は風速14mを超える風と3m以上の大波で荒れているという情報が入っていた。店長の話では、例年、大島は波が高い。こんなの無理でしょという波でもやってしまうのが大島の面白いところだと言われ、まぁそういう楽しみのありかと心配半分・楽しみ半分で港にて談笑していた。
このあと、あの地獄絵図が展開されるとは思わずに・・・。
一緒に参加していたぽにょが、ふとつぶやいた。
「大島の現在の気象は南南西の風13メートルの雨。ジェットフォイルは確か南西12メートル以上が欠航判定だったはず。まさかとは思うけど…」
店長は
「東海汽船はアイランドシリーズに協力的だから多少は無理しても船は出してくれるんです。だから、大島よりも奥の新島や式根島は欠航になってるでしょ。とにかく大島には連れて行ってくれるから心配はないですよ。」
乗船のために並び始める。心配症で万全の準備をするぽにょは酔い止めの薬を飲み干した。それをみて、
「ジェットフォイルは水面から浮かんで走るから揺れが少ないし、酔うことはないよ。ぽにょは心配症だなぁ・・。」
そんなことを言いながらの乗船。
竹芝桟橋を順調に出発。
東京湾を出たあたりで波が大きくなり始める。
水面から浮いているジェットフォイルが空中に飛び出しては水面へ着水する。まるで遊園地のフライングカーペットのように、内臓が浮くような感覚が続く。大きな波に突撃してバシーンと轟音と衝撃が鳴り響く。
こういう波でも大丈夫なように設計されているんだねぇ。ジェットフォイルはすごいねぇ。などと船内では楽しい会話が続いていた。
ジェットフォイル。全然すごくなかった。
超無理してた。
突然、エンジン音が停止して。
水面に着水。
水面に付いたことで、うねりにゆられて船が上下左右に揺られる。
段々と三半規管がおかしくなりそうな感じ。
館内放送がかかる。
「エンジンが故障して航行が不能になりました。補助スクリューで低速運転にて久里浜へ寄港します。」
船内に「えー」という声が響く。この時点で大島トラのDNFが確定したわけだが、我々に課せられた悲劇はこれだけではなかった。
時速5kmから10kmという低速運転で、3時間以上かけて久里浜へ戻り始めた船。うねりにゆられて、三半規管の破壊が進む。
船内のあちこちで、「うぇーーー」という声が響き始める。
なんとか我慢しようと僕は必死に耐えていた。
とにかく寝るんだ、寝ればダイジョブだ。
僕は言い聞かせた。
N羽さんと店長はトイレに向かったまま、階段の途中でグロッキーになって、手持ちのエチケット袋にマーライオンを開始したままうずくまってしまった。
僕の列にいたイチローくんが、ついに耐えかねて、レジ袋にマーライオン。
この匂いを吸ってしまったら、きっともらいマーライオンをしてしまう。
僕は左に顔を背けた。左の廊下の先でうずくまっていた人の臭いが僕を直撃。
もう我慢することはできなかった。僕もレジ袋にマーライオン。
一旦、やってしまうと自分の臭いが呼び水になり、絶え間なく、マーライオンが続く・・・。
船内はマーライオン大会絶賛開催中。
そんなときにぽにょを見ると平気な顔をして涼しく座っている。
酔い止め効果か・・・。僕は涙を流しながら恨めしく彼を見つめていた。
10時30分に事故が発生して、久里浜港に到着したのは13時になっていた。
このまま修理して大島へ向かうとのことだった。もう帰りたい人には電車賃1000円と船代の返金を行うとのこと。
いまから大島に向かえばパーティーには間に合うけど、もう誰一人、船に乗りたいと思っている人はいなかった。
僕らは、第一種目のマーライオン合戦を終えて、第二種目のビール飲み比べ合戦へと会場を移動することにして、久里浜の街に繰り出した。小さなお店のビールサーバのビールはあっという間に空になり、タンクを2回も入れ替えて、最後は酒屋からタンクが配達されるという飲みっぷりであった。
このあと、横須賀線で新橋まで出て帰るつもりが、酔いすぎて電車内に携帯電話を置き忘れて、新小岩に届いていることが判明して取りに行くという罰ゲームをこなして、すっかり心身ともに疲労して帰宅したのであった。
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無題
あそこまで運命が分かれるとは思っていませんでした。
次回の船旅の際にはぜひ携帯しましょう(^^)。
そしてケンケンさんの晴れ男伝説も一旦幕を閉じるのかなぁ(爆)。
>ぽにょさん
しばらく船には乗りたくないです・・・。しかし、来年は大島に再チャレンジしてみたい気もするし・・・。
そうそう
後発の東京発13:50の大島(直行)便が臨時に久里浜に寄ったみたいですから・・・。
時間的にもほぼ一致してますし、たぶん残り少ない方々を拾っていったのでしょう。
着けたんでしょうけど、どういう状況だったのやら(汗)。
お疲れ様でした
その翌日に手賀沼でお会いしたのもビックリでしたが。
佐渡に向けて僕も頑張りますー。
>イチローさん
携帯の件ではお時間を取らせてしまいすみませんでした。
佐渡Aに向けて、全く自信が持てない日々が続いていますが、なんとか完走はしたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。