今日のトレーニング内容
筋トレ系
腹筋
レッスン系
なし
ラン
なし
バイク
なし
スイム
なし
明日、朝から筑波山のトレイルランニングのイベントへ参加することにしているため、今日はジムを休み、トレーニングも腹筋だけとなった。
さて、東京マラソン物語の第四話を再掲載したい。
東京マラソン物語
~ 第四話 出会い ~
一応、僕は7km地点まではキロ6分ペースで走っており、しかも今日は晴天ということもあり、それなりに汗をかいていた。15キロ地点までは、まだ体の体温が上がっており、気にならなかったが、折り返したころから汗が乾くときに温度を奪い、また少し雲がでてきたこともあって、とにかく寒くて仕方ない状況になってきた。
走っていれば、たぶんちょうどよい気温だと思う。でも、走れない僕としては、寒すぎる気温なのだ。僕の周りには、もうランナーはほとんどおらず、かろうじて、15kmの関門を突破した人がポツポツと歩いている。もはや走れる人など、この地点には残っていない。彼らも寒いのかな?ふと、見回す。寒いはずがない。彼らはみんな、このくらいのペースを想定しており、それなりに厚着をしているではないか。僕は汗を流して走る格好でいる。僕のような薄着の人は、近くにはいなかった。
あまりの寒さにトイレが近くなる。16キロ付近の仮設トイレを見つけ入る。トイレから出て、再び歩き始める。沿道の応援もまばらになってきているが、それでも、僕らを応援してくれる人がいる。上智大学のチアガールの集団がいた。トランペットの音にあわせ、僕のゼッケン番号を応援してくれる。手を振って「ありがとう」とお礼を言う。ちょっと恥ずかしいけど、うれしい気持ちになる。チアガールを過ぎたころ、ふと気がつくと、近くに、ポニーテールの美しい女性(
生稲晃子似)が歩いていた。
僕のマラソンでの楽しみの一つは、「ポニー走法」である。ポニーテールのランナーの後ろを小判ザメのように走る走法である。疲れているときは、左右上下に揺れるポニーテールを眺めていると心が落ち着いてくるのだ。その癖が今回も出てしまった。通常は、走っている中で、後ろからペースメーカー代わりに見とれているだけだが、今回はお互い歩いている。だから、僕が見とれていたポニーちゃんが、僕の視線に気がついてしまった。
「やべっ」
ストーカーとかと思われちゃうかなぁ。そんな気持ちが脳裏を巡る。
僕の視線に気がついたポニーちゃんは、僕に向かって「ニッコリ」と微笑む。笑顔も可愛い。年齢は、35歳くらいで同世代だろう。都内の美人OLといった感じかな。僕は、彼女のニッコリとした笑顔を見て、これはマラソンナンパのチャンスなのではないかと思い始めた。(写真は、Myaw君が20キロ地点で撮影したもの。よって、実際の16キロでのニッコリシーンではありません。)
マラソンナンパとは、疲れはじめた頃合いを見計らい、声をかけるナンパ法で、心拍数が上がっていることが、ドキドキ感を高め、また、お互い一緒に辛い時を過ごしているという一体感が共感を呼ぶことで非常に成功率が高いといわれるナンパである。
そういう知識は持ってはいるものの、これまでの大会では必死で走っているので、マラソンナンパの経験など当然、僕にはなかった。東京マラソンという特殊な環境と膝痛で歩きになっているという状況が、僕に初めてのナンパを行動させたといえるだろう。
彼女の微笑みに対して、僕も微笑み返した。
「大丈夫ですかぁ。筋肉が疲れちゃいましたかぁ。」
僕は声をかけた。彼女の息はハァハァと上がっていた。
「なんとか(笑)。回りの応援がすごくて、止まれないですねぇ。」
彼女は答えた。
辛いし、退屈だし、走れないし、それでも、ただひたすら歩くという、無意味とも思える時間を過ごしていた僕ら2人の距離が近づくのに、そう多くの理由は必要がなかった。ごく自然に、お互いを求め合うように、お互いの出会いが必然であるかのように、僕らの距離は物理的にも、精神的にも近づいていった。
地 点 | スプリット | ラップ | 通過時間 |
5km | 0:39:04 | | 9:49:04 |
10km | 1:27:05 | 0:48:01 | 10:37:05 |
15km | 2:21:28 | 0:54:23 | 11:31:28 |
↑スタートのピストルからの時間なので、スタートゲートでのロスが含まれます。
第五話へ続く。
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無題
意外な展開になってきましたね!
マラソンナンパというものがあるんですか^^;知らなかったです~
>のんさん
本当に東京マラソンの応援の声援はすごいですからね。歩いている人にも、何人もの人が声をかけてくれます。今後掲載予定の銀座編では、通りにあふれる数万人の声援を浴びて走る(歩く)ことになります。