バイクスタートラインでトラブル発生。
昨晩、入れ替えたばかりのクリートがビンディングにうまくハマらない。
焦れば焦るほど入らない。
もう走りながらはめようとバイクを発信。
ペダルを踏み込んだ瞬間にバチっと入る。
よかったぁ・・・。
スタートから6mくらいの追い風が吹いている。
これに乗って楽々35km/hくらいまで加速。
回りはもっと加速しているけど、気にしない。
マイペースを保つ。
バイクコースは前半の山場のZ坂まで、細かいアップダウンが続く。
オッティモ練習コースで言えば、ダラダラ坂と沼南高校の坂が連続して来るイメージ。
僕のバイクは宮古島用に設定したギアがセットされていて些かの問題があった。
フロントはアウター52T、インナー34T。
リアが12-25T。
フロントのアウターチェーンリングを大きくしたことでインナーギアに変速するときに問題がある。
リアを17Tに落としてから変速しないとチェーン落ちする。
リアの16Tよりも下のギアはアウターチェーンリングと緩衝して回せない。
つまり、平地では52*17~25Tで回して、坂を登る前に34*17~25Tに変速するという動き。
ダラダラ坂くらいのレベルなら面倒なのでアウターのまま走ることにしていた。
今回の佐渡での作戦は、Z坂、大野亀、小木、椿尾の4箇所だけインナー34Tを使って、残りはアウターのみで走る作戦。
スタートからしばらくして始まる坂道区間は、回りの選手が軒並みインナーでクルクルと回している中、アウターのままギチギチとペダルを回していた。
10kmほど通過したあたりで、しいたけがロックオーンと叫びながら追い越していった。
次あたりラッキーが来るかなぁと思いながら先を進む。
尖閣湾あたりでミッチーのトレックが追い越していった。やっぱ速い。しいたけに追いつくんじゃないの?というスピードで疾走していた。
アップダウンの連続と途中からの横風にビビりつつも順調にZ坂に近づいてきた。
Z坂の手前にて、行列チームの菊地弁護士をロックオン。
そのまま抜き去り、さぁ、坂へ登るぞというときにギアをインナーへ変速。
ガチン・・・。チェーンが落ちてしまった。
ペダルは空回り。
ちゃんと17Tにしてから変速したのに・・・。
一旦バイクを降りてチェーンをはめる。
菊地弁護士に再び抜かれる。
気をとり直してZ坂へ向かう。
不動と比べると大したことのない坂。インナーでクルクル回していけば楽に登れる。
無理に速度を上げる必要はない。マイペースで登る。
Z坂を登り切ったら、しばらく下りがあり、もう一度登り返すことになる。
そこが大野亀の坂。レベル的にはZ坂に匹敵する。
またインナーにチェーンが落ちるのも嫌だなぁと思って、34-17Tのままでダウンヒル。
これが遅い(笑)。どんどん抜かれる(笑)
気にしないで走る。
途中のつづら折りの区間で落車して血まみれになりスタッフに救助されている人がいた。
恐怖を覚えて、さらにスピードが鈍る。
そんなこんなで大野亀の坂に突入。
34Tのままクルクルと登る。ここで菊地弁護士を再び抜き去る。
大野亀を越えたのでギアを52Tに戻して先を進む。
ここからも細かいアップダウンは続く、登りでは52Tでガチガチと登り足を消費していった。
このあたりでラン用の5本指ソックスが指の股に食い込んで激痛を感じ始める。
登りでトルクをかけるごとに食い込みが激しくなし指がちぎれそうになり痛む。
我慢できず、一旦、降りて靴下を履き直す。
この作業をバイクゴールまで合計3回実施することになった。
エイドで1回目のトイレ。
おそらく、このときにラッキーに先行されたと思われる。
105kmの両津エイドで下車して、軽く食事を摂る。
14時30分までにスタート地点に戻る予定で、両津を11時までに通過しておきたいと考えていた。
ほぼ予定どおりに両津に到着したので休憩をすることにした。
両津からは強烈な向かい風区間が始まった。
120km地点くらいの公衆トイレに入る。
130km地点のダラダラ坂で右腿前が痙攣開始。
さぁ、始まった。足が売り切れ寸前になっている(汗)
しかし、先に書いたように34Tにすると平地巡航や下り巡航でスピードがでない。
こまめな変速はチェーン落ちのリスクが大きい。
足は売り切れ寸前という状況で困ったことになった。
とにかく、登り坂になったら無理せず、52*25Tに変速してゆっくりとシッティングで登ることを心がけることで、だましながら先を進む。
いよいよ160km地点の山場、小木の坂に到着。
ここでは温存していた34Tに変速。今度はチェーンが外れることなく無事に変速できた。
さていきなり急斜面が始まった。
ゆっくりゆっくりと言い聞かせて足を回した瞬間。
20mも登ってないのに右足が痙攣。
チーン・・・。
はい、完売しました・・・。在庫がありません。
思えば、このギア作戦自体が佐渡では無謀だったのだろう。
みんながクルクルと軽いギアで走っている区間を160km近く、ギチギチと重たいギアを踏んできたのだ。足が残るはずがない。おまけにフラット区間も後半は強烈な向かい風だし・・・。
そんなことを考えつつ、落車寸前でビンディングを外してバイクを降りる。
ここで無理をしたら、最期のフルマラソンが走れない。
大きな声援を浴びつつも、バイクを降りて、手で押しながら小木の坂を登る決断をする。
時速5km/hで懸命に押す。
フラフラになりながら押して登る。ちびっ子たちが、並走しながら応援してくれる。
小木を登り切り、エイドで給水して、バイクに乗る。
歩いたおかげで売り切れた足に多少の補充ができたようで走ることができた。
小木の下りを慎重に降りて、最期の坂、椿尾が始まる。
ここは距離は短い。なんとかバイクを降りることなく登りきることができた。
ここからは平坦な海岸線をゴールに向かって走るだけ。
しかも追い風基調。
順調にバイクを走らせてゴール。
14時20分頃に無事到着。予定タイムどおりにフィニッシュできた。
さて、ラン用のジャージに着替えて、トイレに入り、食べ物、飲み物を補給してランスタート。
いよいよ残すは42.2kmのランだけになった。
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